コスモポリタンでは、自分の意志を持っていて、型にとらわれない、ファッションも生き方も自由で、人生を楽しんでいるギャルたちをフィーチャー。

今回フォーカスするのは、TikTokなどのSNSでボディポジティブを発信する、りん。けれど学生時代は、SNSがきっかけでいじめられたこともあったそう。そんな過去がある彼女が、今それらのプラットフォームを使い、人々にポジティブなメッセージを届けている理由とは――。

りん(21)/世界一ポジティブな人

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――りんさんにとって、ファッション(着飾る)とは?

私は、“自分ウケ”を大切にしています。私みたいに太っていると、「お腹を出してはいけない」とか、遠回しに否定されたりすることって、日本だとよく言われると思うんですよね。

私が誰に何を言われても気にしていないのは、「自分が着たい服を着て、幸せなら何でもいい」って思ってるから。ファッションは、持っている個性を“自分のためにアピールするもの”だと思います。

――ポジティブな思考になるまでに、自身との葛藤はありましたか?

昔はいじめられてたり、家族ともあんまり仲が良くなくて。その時期はファッションを含め、“自分を出す”ということができなかったんです。でも英語が喋れるようになって、外国人の方と触れ合うことが多くなってきたら、「こういう生き方もあるんだ」って考えも変わってきましたね。

だんだんと自信を持てるようになってきたのは、18歳ぐらいのときですかね。「太っててもいいや」「ダイエットをしなくていいんだ」って思えたのは、ここ1年ぐらいです。

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――自信が持てるようになってからは、どのような気持ちの変化がありましたか?

昔に比べたら表情も明るくなったし、前はちょっと外に出るときも「この服を着ててもいいのかな」「メイクは濃すぎじゃないかな」とか、人目を気にしてたんです。でもそういう気持ちがだんだんなくなってきたし、何を言われても悩まなくなりました。

――TikTokでは、ポジティブなメッセージをたくさん発信していますよね。

実はSNSがきっかけで、学生時代にいじめられたことがあったんです。昔はやりたいことがなくて、自分が好きなようにSNSを使っていて。当時は今より太っていたし、見た目に対して文句言われたりとか、「SNSをお前がやるな」って学校で言われたりもして。すごく傷ついたし、みんなに認められないっていうことが、ただ辛かったです。

でも小学生の頃から、「自分は有名になるんだ」っていう気持ちがありました。どんな形でも成功してやろう、見返してやろうって思っていたんですよね。

これはtiktokの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。

「どうしてだろう。何でみんなと違うんだろう」って思って、SNSもやめていた時期がありました。でも違うからこそ、私の個性であって、これでいいんだって思えるようになってから、半年前にSNSを始めることにしたんです。

TikTokを始めたときは、アンチコメントもたくさんきました。でもそういうアンチコメントをしてくる人に、ポジティブに返事をすることにしたんです。「太ってる」って言われても、「そうだね、でも元気に行こう!」とか。昔なら傷ついていたことが、今は明るく返せるようなりました。

――ポジティブな気持ちでいるために、心がけていることを教えてください。

自信を持つというよりかは、自信が持てなくなる要因を排除することを心がけています。自信って、人から言われたことがきっかけでなくなってしまうと思うんですよ。だから私は、「友達にこう言われて…」と傷ついている人には、「そういう人は友達じゃない。関わらなくするのも大事だよ」って伝えています。

人間って十人十色であって、たとえどんな見た目でも性格でも、きっと誰かには愛されてるんです。私は「あなたを好きって言ってくれない人じゃなくて、好きと言ってくれる人を大事にしましょう」と発信しています。だから自信を持つべきだよって。そういう人といると、ただ傷つくだけだし、自信もなくなる。私はそんな人と一緒に、生きていきたくないんです。

――それって、とても大切なことだと思います。

学生時代って、本当に難しい時期だと思います。みんなと関わらなきゃいけないし、いじめも一番あると思うんです。逃げたくても逃げれないじゃないですか。でも卒業すれば、いい未来が待ってるし、自分がその先どうするかが大事だと思います。

でも世界に目を向けると何百億人って人がいるのに、あんなに小さなコミュニティで友達を作ることは、結構難しいことを強いられているんじゃないかなと思って。だからもし学校にいる人と合わないんだったら、外で友達を作ってみるのもいいと思います。

――今後どのような世の中になっていってほしいですか?

かわいい、かわいくないとか、太ってるとか痩せてるって、よく耳にするじゃないですか。でもかわいくないって言われても、どこかにはかわいいって言ってくれる人もいる。“感情”って人それぞれだと思うんです。それを「自分は嫌いだから」といって、相手を否定するのは良くないと思います。

美しさの基準が勝手にできているから、私みたいな人がポジティブなことを言うと、混乱してしまう人がいるんですよね。だから「自信を持つな」とか、否定的なことを言いたくなると思うんです。でもそれは、あなたにとっての美しいの基準であって、その考えを誰かに押し付ける必要はないと思います。

私は友達もいるし、彼氏だってできる、それに幸せ。そういう人の気持ちを、あえて壊そうとする人がいなくなってほしいですね。だからこそ、美しさの基準に対しての一般論は、なくなってほしい。そういう考えを、私がこれからぶち壊していけたらなって思ってます。

――最後に、どのようなキャリアを築いていきたいか教えてください。

定期的に目標の立て直しをしていて、ちょうど色々考えていたんです。フォロワーもどんどん増えて、TikTokではこの間10万人を超えました。これからも人権についてだったり、ボディポジティブだったり、そういうものに対しての考えをみなさんに広げていきたいですね。

あと私はアニメやコスプレが好きなので、型にはまらないコスプレをやってみるのも面白いのかなと思っています。最終的には歌手として活躍していくために、歌も頑張っていきたいです。


最後に、「たとえどんな見た目でも、きっとあなたを愛してくれる人はいる。だから自分が幸せって思えるように生きてください」と伝えてくれたりん。 自身を“世界一ポジティブな人”と呼ぶ彼女は、たくさんのパワーを届けてくれました。

美の基準を壊そうと闘っていく彼女に、これからも注目したい!

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